ヴィンテージ空間│横浜空間

ガーデン南山手

まるで一戸建てのような住み心地であるメゾネットタイプ。前述のとおり、マンションでありながら戸建に住むようなイイトコ取りな感覚であるが、大きく異なるのは、一般的に戸建に多い木造ではなく「RC造」という点である。いわば頑丈につくられた戸建なのだ。

このマンションの大きな特徴でもある「赤茶色のタイル貼り」の外観。管理人室に灯る街灯、敷地内パーキング出入口にかかるチェーン

敷地内・中庭には、本場イタリアから輸入した軽やかな水音をたてる噴水とそれを取り囲む回廊。ヨーロッパの修道院を彷彿させるようなゆったりとした空間がここに住む人々の暮らしを彩る。

まず、半世紀を経てなお、この建物外観の美しさに正直驚かされた。地上5階建、敷地前面道路からエントランスまでの長いアプローチも見事にゴミ一つない。きちんと整理整頓されている。 “こういう自主管理こそが理想型”だと、古いマンションたちの理想であり、お手本のような管理状況ではないだろうか。

白を基調とした外壁とオレンジ色の屋根瓦が特徴的な南欧風の造りがエーゲ海の山間のリゾート地帯を彷彿させ、エントランス部分の洒落た石畳を通り抜ける潮風がまた、すぐ近くに海があることを感じさせる。