第52回テーマ 【 リノベーションは、裏側がポイント 】
-2023年3月13日 第583号-
リノベーションは、裏側がポイント
もう一度、書きますと『 裏側 』です。
よくある例,
ご紹介しますと、、、
<手摺>
相談者:壁に手摺りをつけたいんですが、、、
回答:壁の裏側に下地がないとつけれないのです。
壁をはがして、裏側に板を埋込みするか
そこまでできない場合は、壁の表側に
横に長く板をしっかりと貼り、その板に
手すりを固定するビスを留めることになります。
<埋込み照明>
相談者:天井をスッキリさせてたいので
埋込みのダウンライトにしたい、、、
もしくは、照明器具の位置をを変えたい
回答:マンションなどでは、天井が上階の
コンクリートに直接取付されている場合は
埋込みできないのですが、コンクリートの下に
天井が組まれて隙間が10cm程度あれば
埋込み可能になります。
コンクリート直接の天井で、どうしても
露出配線にせずに位置を変えたい場合には
ダクトレールなど使うと位置の移動もできます。
もう少し難しい相談になりますと
<キッチン>
相談者:壁に向かってついているキッチンを
リビング側に向けて対面キッチンにしたい、、、
回答:最初のチェックポイントが換気扇!煙を出すダクトが
外の壁の既存の孔まで構造の梁などなく配置できるかです。
そして次にシンクの排水です。向きを変えた壁の裏側で
規定の勾配で配管をまわして流せるか検討します。
流せない場合には、キッチンの床を一段上げることで
可能にする場合もあります。ビル内の店舗の厨房部分で
良くあるパターンです。もともと2重の床で造られている
建物なら床はそのまま平にできる可能性もあります。
さらにやっかいなのが
<カビ>
相談者:マンション北側の部屋の壁紙が
カビて困っています、、、
回答:部屋の内側の仕上げはビニールクロスが貼られていて
その裏は、12mm厚み程度の石膏ボードが貼られています。
外壁は、マンションなのでコンクリートなのですが
古い建物では、コンクリートの内側に断熱がないか
もしくは厚みが薄いため、室内の暖かい空気が壁の裏で
結露してクロスの表面がカビて石膏ボードもぐずぐずに
なっている場合が多いです。
この場合は少し大がかりになりますが
壁を剥がして断熱材の施工とともに
窓も2重窓にされておくことがポイントになります。
いくつか事例をあげてみましたが
工事をすると、見えなくなってしまう裏側がポイントです。
工事途中もしっかり裏側の記録写真を残しながら
リノベーションをおこないましょう。
今日は、裏側のお話しでした。