第23回テーマ  【 寒い 気密断熱の大切さ 】

2021年12月20日 第524号 掲載

先日、熊本県にあります
アースバック建築に一泊して来ました。

アースバック建築とは

イメージとしては、土をチューブ状の
袋に詰め、3Dプリンターの様に
積み上げた建物です。

建物は、自由曲線を描いて
積み上がり、多くの人が建物を見た時に
自由だなぁ!と呟きます。

この建物は、DIYです。
敷地内に、作りかけの建物があり
見たのですが、土のチューブのヨコ幅は
30cmを超えてました。内外の表面はモルタルや漆喰で仕上がしてあります。

この厚みがそのまま壁の厚みになるので
一般的な木造住宅の約3倍超える
壁の厚みのイメージです。

宿泊した日は、熊本でも
日本海側の寒波の影響で
かなり冷え込みました。

私は、夕暮れ直後に
この建物に到着し、その直後から
室内の壁に付いていた
エアコンにスイッチ入れてたのですが
いつまでたっても部屋が温りません。

ずっとコート着たままです。

それからは、外で焚火やBBQしたり
夕焼けや流星群を眺めを
外で楽しんでいました。

夜9時をまわり
部屋に入りましたが、外とあまり
変わらないなぁと、、、

結局、布団に入るが
布団に、毛布に、コートも着たまま
寝ました。

まあ、きっと寝てても暑くなり
自然にコート脱ぐだろうと思いながら
床につきましたが、朝目が覚めると
肌けることなく、コートしっかり着てました。

外が明るくなり、建物を内外から
よくみてみると、窓やドアの形も
自由な曲線で可愛らしいのですが
DIYで出来ているためか、建具の隙間が
凄すぎて外が見えたりしました。

これでは温かいエアコンの空気も
寒い外に逃げていたことでしょう。
建物の空間からしたら隙間は一部ですが
やはりまずは、気密の大切さを実感しました。

そして土壁ですが、調湿や輻射などの
良い点もありますが、断熱性は一般住宅で
使われているグラスウールの10分の1です。

今年の4月から、業者がつくる住宅では
省エネ設計の建物にするか、告知義務も
始まりました。

気密、断熱、計画換気のどれか
ひとつでも悪いとなかなか温かい家に
なりません。トータルバランスが必要になります。

さらに、体感温度に影響する
建物の集熱、蓄熱、調湿も大事になります。

建築素材や太陽光の向き
庇の長さなど検討しながら
DIYの家も、省エネも考慮しながら
進化していったら良いなぁと
身をもって体験して参りました。