第22回テーマ  【 建築業界激動の1年 】

2021年12月6日 第522号 掲載

今年は、激動の1年でした。

私が予兆を感じたのが
2021年2月に入ったころ
住宅の木材を加工するプレカット
工場の方と打合せの中で、5月以降
値上がりと米松材など手に入りにくい
状況になるとの話が最初でした。

このあたりのことを2~3月くらいの時期に
町場の大工などに話してもリフォームばかり
受注している町の工務店では
全然ピンと来ない話で、噛み合わない
感じだったことをよく覚えています。

5月頃にようやくオイルショックの過去の
名前からウッドショックなんて呼ばれた
ニュースが流れはじめました。

この頃には、値上りだけでなく
新築するための材木が手に入らない
深刻な状況が始まりました。

この先も、木材が入らないと
お客様も困るので、設計事務所の
立場ではありますが友人知人のルートから
新潟、栃木、静岡、三重など連絡し
国産木材が調達できないか探っていました。

話しの噛み合わない工務店も
夏を過ぎたあたりから木材が高いし
先の新築工事の値段なんか
出せないとはじまりました。

それでは、皆んな困るから
私が探してあった調達先の話しを
ひとつの工務店の大工にしたら、、、

それは工務店の仕事なんだから
余計なことするな!となり
こちらも、良かれとして動いていたのに
もうどうにも、話しがあわず
最後、喧嘩別れとなりました。

もうひとつ別な工務店では
やはり、大手プレカット工場から材木
断られ困っていたので、私が探した
調達先を紹介し、受け入れを決め
100坪の木造建物を今月上棟予定です。

コロナ禍で、不安定な情勢でなければ
私も大工と喧嘩しなかったと思いますが
私は、いま出来ることは、ひとコマでも
前に進めていこうという考えで
続けて行きたいと思っております。

現在、木材だけでなく
あらゆる資材が値上りと納品未定が
続出し、いよいよ日本も
インフレに突入したなと
私は感じています。