古都鎌倉の緑の息吹を絶やすことなく、今も美しい情景を保つ今小路。
若宮大路に比べると落ち着きのあるこの通りにおいて、一際目立つ存在なのが、市内でも人気の高い公立小学校・御成小学校である。
重要文化財さながらの重厚な門構え、色濃く歴史が残る家屋と木々しげる敷地。
それもそのはず、現在は葉山にある「御用邸」だが、昭和初期まではここが「鎌倉御用邸」だったのだ。
そもそもこの御成町、皇族の方々が「御成りになった地」であることが、その名の由来とされる。
この小学校に通わせたいと、わざわざこの学区内でのマイホームを探す家族もいるほどである。
御成町に住むことは、鎌倉市民にとってもひとつブランドなのだ。
賑やかな東口ではなく、閑静で少し落ち着きのある西口。
こちら西口側には鎌倉市役所や税務署などの公共機関が在る。
もちろん、佐助稲荷や銭洗弁天など見所のあるメジャーな観光スポットも多い。
鎌倉駅周辺の“鎌倉文化”は昭和以降に発展してきた。
観光客向けのお店が多い東口に比べると、比較的個性豊かな店が並ぶのが御成商店街である。
そしてこの商店街を抜ければ、由比ガ浜。
鎌倉を、そして海を愛する地元の人たちによって、イベントではなく「日常」として
もうだいぶ長いこと続けられてきたビーチクリーンの賜物か、本当にゴミ一つない綺麗なビーチになった由比ガ浜海水浴場。
お寺さんや古くからのお屋敷・戸建が多い鎌倉駅周辺。
そもそもマンション自体が少ない圧倒的に少ない鎌倉の地で、さらに住まいに利便性を求めるのにはいささか無理もあるが、
そんな無謀な願いも叶えてしまう駅徒歩3分。
私の知る限り、1,2を争う「駅近マンション」ではないだろうか。
2000年8月に竣工された地上4階建。
大谷石を積み上げた外構、玉砂利とカバープラントであしらわれた和の情感ある植栽スペースや山紅葉の映えるライトコートなど、
上質で品格あるデザインが「鎌倉の御成町」の名に恥じない気品を漂わせている。
総戸数がわずか15戸というのもなんとも贅沢である。
小規模ながらも大邸宅さながらの重厚感と存在感。
「鎌倉の中の鎌倉」
御成町が似合う上質なマンションである。