観光地・鎌倉。
海や山、寺院等、観光資源が時を経て現代まで美しく保たれており、四季折々の風情を楽しむことができる。
2022年には年間観光客数が延べ約1196万人にも達した。
昔から観光客で賑わう小町通りだけでなく、最近では御成通りや由比ガ浜通りの方にも新たなお店が続々とオープン。
これにより駅周りから足を伸ばす観光客もだいぶ増えた。
歴史的建築物から最新スイーツまで、新旧様々なフォトジェニックなモノが集まる。
JR鎌倉駅からは徒歩およそ13分。
今も昔も鎌倉のメイン通りである若宮大路沿いを歩くもよし。
東口とは雰囲気の違う西口から少し落ち着いた御成通りを行くもよし。
どのルートを選んだにせよ、飽きのこない鎌倉の町を楽しみながらの家路になるだろう。
鎌倉在住ともなるとあまり利用はないかもしれないが、たまには江ノ電に揺られて帰るのも良いだろう。
こちらは由比ガ浜もしくは和田塚駅よりどちらも5分程度だ。
鎌倉大仏殿高徳院へと向かう途中、鎌倉文学館方面へ由比ガ浜通りを一本入る。
一年を通して観光客が多く賑やかな街である鎌倉だが、メイン通りから一本外れると、古き良き時代の高級住宅地にガラッと雰囲気を変える。
そんな路地裏を少し進むと、古都の風情に溶け込んだマンションが見えてくる。
質感のある重厚なタイル貼の外観。
隣り合って並ぶ戸建住宅の中にひっそりと、しかし厳かに。
マンションというよりは大きな戸建邸宅のようだ。
それもそのはず総戸数はプレミアムな8戸。
施工は間組。1989年に竣工された低層ヴィンテージである。
敷地内の鎌倉らしい落ち着いた植栽。
エントランスや階段まわりなどの共用部には嫌味な派手さがなく、それでいてしっかりと高級感を纏う。
丸みの少ないそのフォルムも威風堂々たる姿に一役買っている。
分譲時の専有面積は約170㎡から192㎡。
心地よい小規模なコミュニティに対して、ゆとりある各々のプライベートスペースとなっている。
すでに30年以上が経過しているとは到底思えないような佇まい。
住まいへの価値観が高くかつその共有がなされていなければ、なかなかこうはいかない。
しかし総戸数が8戸となると、金額云々だけではなく、住みたいと願ってもそう簡単に住めるものではない。
生涯をかけて追いかけても、その“縁”に巡り合えるかわからないのだから。
そういった意味でも、ヴィンテージマンションと呼ばれるにふさわしい条件を兼ね揃えている。